ジャッキーケン

犬ヶ島のジャッキーケンのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.5
日本と犬へのリスペクトしかない最高の犬映画であり「ファンタスティックMr.FOX」を超えるウェス製ストップモーション映画

近未来の日本「メガ崎市」の小林市長政権が街から病気を持つ全犬をゴミ島に移送させる場面から物語が始まるのですが最初の最初、和太鼓を響かせる壮大でクールなBGMからウェスアンダーソンの「日本愛」を感じる
製作陣を英語表記、日本語表記に別れてて主要キャラがなんで英語を話すかを分かりやすいテロップで納得させてくれる粋な配慮に感激した

僕は吹替で鑑賞したのですが吹替と原語の日本語の音質の差はありますが原語の日本語は吹替でいう「欧米的日本語」が感じない正真正銘の日本語に聴こえた
それもそのはず著名な日本人俳優を起用しているからだ
主人公小林アタリの声がカタコトに聞こえたのは声を当てている人が「ランキンこうゆう」というカナダ生まれの日系人だからなんだね

犬が可愛い、犬好きにはたまらない
そもそもウェスアンダーソン映画のキャラって大体可愛いキャラばかりだから本作のアタリ君であったりアタリを守る犬たちが可愛いし犬の赤ちゃんがキュン死にする可愛さ!

ウェスアンダーソンのグロテスクユーモアあり単発なスラップスティックが軽快
わちゃわちゃ闘ってる場面が煙に包まれてる手抜き感はウェスらしい

犬が抹殺されるタイムリミットアドベンチャーと俳句に心が動かされる
血の繋がってない親子映画
犬と人間の愛
野良犬チーフとアタリのほのぼのとした冒険と成長とチーフとアタリの関係が運命的な関係だと分かる唐突な急展開もウェス味濃厚

「七人の侍」の曲が使われててテンション上がる
70年代の日本の街並み描写は現代の日本よりもこの映画の世界観と合ってる
可愛いだけじゃなくてウェス特有のブラックでグロテスクなユーモアもある

「アベンジャーズIW」なぐらい時間が過ぎ去るのがあっという間
犬たちの絶対絶命な状況からアタリ少年との出会い、合間に挟むフラッシュバック
小林政権との闘い、犬抹殺へのカウントダウン、ストップモーションでもこんなにスリル満点な映画が撮れることをウェスアンダーソンは証明している!