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犬ヶ島のmoudokuusagiのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.3
ニンジャスレイヤー的、マッポーなアトモスフィアに包まれた、ジャパンが舞台のストップモーションアニメ。それも、圧倒的に映画単体ごとのパッケージ力が高いウェス・アンダーソン監督によるものときたら、期待せずにはいられない。
製作に6年を費やしただけあって、ブラッシュアップを重ねたであろうモーションの細やかさや、汚れてはいるが気高い犬たちの活躍が生き生きとしている。オフビートなギャグや、コミカルな演出はクセになる。さらに、異様な密度での舞台・ミニチュア小道具の作り込みによる情報過多演出に加え、和太鼓の物々しいBGMが奇祭感を一層盛り上げる。
物語は難しくない。今から20年後の日本。ウニ県メガ崎市の小林市長は犬の病気の蔓延を理由に、すべての犬をゴミ島に島流しする。それは市長の養子、アタリ少年の警護犬も例外ではなかった。アタリ少年は小型飛行機を盗み、単身「犬ヶ島」へ愛犬の捜索に向かう。
舞台挨拶回に参加し、いかに今作に監督が日本愛を込めたかがわかる。節々に黒澤映画的な演出も見え、リスペクト(尊重)が伝わってくる。一度見ただけでは消して細部まで把握できず、何度も味わえる作品にもなっている。