Oto

犬ヶ島のOtoのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
3.9
巨悪な政府に立ち向かう重厚・深刻な展開と、少年と犬の交流から生まれる笑い・癒しが共存した素敵な映画。和んだ。
細部のデザインがどれも凄く凝ってて瞬きする暇がない…涙、食べ物、内臓の表現は特にリアルで印象的! ものを作る人間としてこのこだわりは見習わないといけない...144,000の静止画を撮って4年かけて作ったらしい。

『KUBO』や『Ready Player 1』もそうだったけど、監督の日本文化愛(相撲、枯山水、北斎…)で溢れていて嬉しくなる。それなのに「反日だ、文化軽視だ、盗用だ」とか言って騒いでる人々がいるらしくて悲しい。日本人がこれだけ制作に関わってるじゃん、声優のキャスティングも良かったじゃん、「日本の美に共感した」って監督も認めてるじゃん!

特に黒澤明の映画(七人の侍、天国と地獄など…)を知っていると、音楽、キャラの名前、顔の造形とか、テンション上がるシーンが多い。
犬は英語を話しているけど、日本語に英語字幕を付けない選択をしていたり、吹替で観ても面白いかもな〜

設定は20年後の日本だけど文化は過去なんだね、その時点で時代劇ではなくファンタジーなので、文化検証やらにツッコミ入れるのは筋違いだと思う。
突然解決して終わったり、脚本の飛躍もあったけど、それも自分としては魅力だと感じた。程よいシュールさと疾走感があるから何度も観たくなる。独特だから合わない人は結構いると思うけど

「ペットを大切に!」とかではなくて、「弱者を排除して自分達だけが幸せに生きようとする人間は幸せになれない」ってことを伝えたかったのかな〜と思った。日大問題とか北朝鮮、トランプの問題にも繋がる大事なテーマかも

研究やら制作やら忙しくて旧作全然観れてないのが辛いけど、新作が当たり続きだから生き延びてる。猫派だけど面白かった