Naoto81

犬ヶ島のNaoto81のレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.3

変態ウェス・アンダーソン監督最新作のストップモーションアニメ。
観終わってから1日経つがいい余韻が残っている。
ウェス・アンダーソン監督はグランド・ブダペスト・ホテルが有名だが、あの作品ほどの美しさや華やかさはなくその分ストーリーに力を入れた感じ。

海外の監督が日本を描写すると少し違和感を覚えるが本作も同様にある。しかし、要所要所に散りばめられた日本への愛を感じた。例えば相撲、太鼓、寿司、俳句、もっと言えばあの爆発のキノコ雲なんかも日本の象徴なのかなと。

それとこの作品は絶対的に字幕がオススメ。
声優陣はビル・マーレイはじめ、エドワード・ノートン、スカヨハ、そして今年のアカデミー主演女優賞のフランシス・マクドーマンド。日本人は渡辺謙、夏木マリ、ヨーコ・オノともう豪華過ぎて絶対的な演技力あり(保証付)

でも、僕が字幕をオススメするのはそれだけではなくて、主要人物達は日本語を話す人と英語を話す人半々くらい。日本では英語に字幕、アメリカでは日本語に字幕となるけど、その言葉を訳そうとする通訳ネルソン(フランシス・マクドーマンド)かいる。
まーまたその通訳がいい演技するわけですよ。だから吹替で観るとその通訳の意味が薄れてしまうと思うし、多分わかりにくいと思うからまずは字幕で観てほしい。

それと、ストーリーは単にアタリが愛犬を取り戻す為の冒険のお話なんだけど、まさかこの変態ウェス映画でギュッと胸締め付けられて涙流すとは思ってなかった。
ナチズム批判を謳いつつも日本愛を感じるけど、海外の監督が描きがちな変なニッポンを狙って作って遊び倒したような珍作。
ウェス・アンダーソン監督作品は「すごく面白かった」とは言えるのだけど"何が面白いか"と言われると凄く困る。でも面白い。この中毒性とも言える変態さはなんなのだろうか。
でもとにかく面白いし美しいし日本愛に溢れた変態映画。
珍品。オススメ。