色彩、構図、フォント、音楽に至るまで、ウェス・アンダーソンのセンスの良さがにじみ出てる。北斎や広重の浮世絵、未来の設定なのにどこか昭和の匂いのするメガ崎市など、日本文化が不思議で素敵な新しいものに生まれ変わったかんじがした。
にしても、超絶ストップモーションアニメ!犬たちの毛の中にうごめく虫や、体勢を崩してよろけるところなど、なんて細かな描写なんだと感心しっぱなし。特に好きなのがお寿司屋さんのシーン。魚をさばき、シャリにネタを丁寧に置き、ワサビをチョコンと乗せる一連の動きが繊細すぎてうっとり見入ってしまった。
ところどころ出てくるケンカのシーン(モクモクの煙の中に包まれる)が、一昔前の漫画チックでめちゃ可愛い。
アタリ少年が犬たちを引き連れ歩くシーンで「七人の侍」のメインテーマが流れたり、大好きなウエストコーストポップアートエクスペリメンタルバンド(なが!)の曲が使われてたり、相変わらずの選曲の良さ。
声優陣がなんとも豪華!グレタ・ガーウィグ、声優としても素晴らしかった。