犬たちの可愛さや、アーティスティックな映像に目を奪われる。表向きは。
ただ何故だか私には、日本人では気付かなかった日本の残虐性が見えてしまった。
魚、蟹、蛸を捌くシーンがある。
淡々と無感情に効率的にシステマチックに生きたまま解体されるそれは、普段無意識に当たり前に食すそれが、なんとも残酷なのである。
日本人監督が描いたらこの残虐性は出なかったと思う。実写で描いたらこの感覚は無かったと思う。
描かれる全てが、日本人から見るとどこか少し違和感で、それは同時に世界から見る日本に対する違和感そのものなのかなと。
ストーリーラインを追う事でも楽しめる作品だが、ストップモーションで海外の監督が描いたからこそ見える日本がそこにはあったように思えた。