あや

犬ヶ島のあやのレビュー・感想・評価

犬ヶ島(2018年製作の映画)
4.6
ウェス・アンダーソン監督の、ちょっとヘンテコな日本を舞台にしたストップモーションアニメ。14万4000枚もの写真を445日かけて撮影した、「まばたきが惜しい作品」です!

あの!ウェス・アンダーソンが、遂にジャパンをテーマにしたと言うのだから、一体どんな仕上がりなんだろう…と思っていましたが、期待を遥か上回る傑作でした。

”ドッグ病”の更なる蔓延を防ぐべく、全ての犬をごみ島(犬ヶ島)へ追放する条例を発足したウニ県メガ崎市の小林市長。アタリくんは愛犬スポッツを連れ戻すため、「星の王子さま」のように孤独に犬ヶ島へ向かいます。

人間よりも人間味を持った表情や台詞で表現されている犬たち。ちょっとヘンテコな日本には日本人もびっくり!なくらい、日本文化に対する敬意が細部まで払われています。日本の四季感覚、日本庭園、日本の国技相撲、日本食…正に”まばたきが惜しい”作品でした。

ボーナス特典の制作映像まで拝見しましたが、一コマ一コマに一体どれだけの歳月をかけているんだろう…という程のこだわりで制作現場でも実際に犬を飼っていたり、作品に対する愛情で溢れていました。

ウェス・アンダーソンの作品には、芸術性に比重を置いているイメージが強かったのですが、忠犬ハチ公を思わせるような日本人と犬との深い絆を描いた今回のお話は大人でも十分に楽しめる内容でした。
犬好き、必見!!
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