みーやん

ダークレインのみーやんのレビュー・感想・評価

ダークレイン(2015年製作の映画)
3.2
この監督の「パラドクス」はなんで手にとったんだっけなっていうぐらい店でもB級な扱いでジャケ写もそれでじゅうぶんな感じだったんだけど、パッケージ裏の説明を読んでなんかB級を超えるわけわかんなさがありそうと思ったらまさしくそのとおりで、ま〜むちゃくちゃなんだけどそのむちゃくちゃさも自覚して作品に織り込んでるというか、メキシコってアメリカの隣といっても全然感覚が違う変な人(褒め言葉)がいるもんだなあとしっかり爪痕が残ってしまった。
フィルマークスはじめていちばんよかったことの一つだけど、この監督がさらに映画つくっていたということがフォロイーさんのレビューで判明。読みたいのをぐっとこらえてレンタル屋にかけつけた。
店ではホラーのコーナーにあるけど、どうだろう。これがホラーかどうかをはっきり書くことじたいネタバレになりそう(全然別物だけどカメラを止めるなみたいに)なのではっきり書かないほうがいいのかな。
これは詳しい人に教えてほしいところだけど、いかにもフィルム映画っていうノイズが入れてあったり、色調も「あの頃の映画のあの雰囲気」っぽい鈍さにしてあったりっていうのはほんとにフィルムで撮ってるかななの?デジタルで処理してるの?いずれにせよシェイプオブウォーターでダダ漏れだった「往年の映画風テイスト」が全編に(予算とかいろいろ規模は違うけど)盛り込まれている作品。ふつうに現代的なフルカラーで撮ったらちゃちくなるだろうなっていうのをうまくまとめていて楽しい。
世界を謎の伝染病が襲う系、包帯で顔をおおうってことはさぞかしあんなふうに皮がむけたりこんなふうに目玉がなんかなったりするやつなのかな〜と思ってたら見事に肩透かしというか話が違う方向に行って、さらにそれがもう250度ぐらい回転して着地。着地もきれいに決まったんだかどうなんだかわからないけどなんとなく面白かったと思わされてしまった。
「思ってた映画と違ったから気に入らなかった」と言いがちは人やこまかいアラが気になりがちにはおすすめしませんが、ジャンルスイッチムービーと聞くとえっマジで!と腰が浮いてしまう人、いろいろしょうもないところが「なんじゃこれ」と笑って楽しめる人にはかなりイイですよ!
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