冒頭のアクション映画好きの妄想を具現化したような演出はスゴく良い。80年代のアクション映画愛を感じるしでアクション映画好きとしては何としても誉めてあげたいのだが…うーん…アクション映画としてはちょっと微妙…。画面上に擬音を入れるという工夫をしているが空回り…これを代表するように全体が空回りしている印象。
登場人物のキャラ設定にしても「コブラ」のスタローンと「死亡遊戯」のブルース・リーは分かるけど、「バックトゥザフューチャー」M・J・フォックスとマイケル・ジャクソンは違うだろ！アクション映画じゃないし!意図的なツッコミ所なのかも知れないけれど…。
大袈裟な音楽は80年代ぽくて良いと思う。格闘アクションは俳優陣の動きのキレと８０年代のカンフーアクションを意識した見せ方が上手いし申し分ない。銃撃戦も「男達の挽歌」を意識したような２丁拳銃がさまになっています。所々に名作アクション映画の名シーンを入れたりして面白い。
これでストーリー部分が面白ければ言うことないんですが、ストーリーはバタバタしている感じで纏まりがなく、笑える部分もそれほど無くてアクションコメディとして振り切れてない印象。
アクションシーンはホントにカッコ良くて見応え十分なので、アクション映画好きとしてはそこだけでもまあ楽しめるんですが…。カンフーアクションを観るための映画になってしまっている感は否めませんが、スタッフが楽しんで製作している感じが見えて個人的には楽しめました。
