このレビューはネタバレを含みます
全く期待してなかったのもあって、すごくおもしろかったです。描き方が素敵でした。
伝記物の映画自体、あまり受け入れられないところがあったのだけど、これはただの伝記物映画じゃなくて、その上を越えていく感じ…
写真と詩が一緒になった本のように、詩と朗読と映像(とサスペンスひとさじ)がセットになった映像作品です。
もっとエログロでピストルの音もババババーーーン!!!!!っていう私が苦手なタイプの映画かなぁと思っていたけど違った!
光の差し方、色合い、構図(シンメトリー多め)、シーンの移り変わり、始まり方、終わり方、総じて上品な感じ。
パブロ・ネルーダに関わる『共産主義』と『詩』は私が今最も気になるトピックだったのもあって、もっと知りたいと思いました。
そしてなによりここがいちばんのネタバレなのだけど、タイトルはパブロ・ネルーダだけど、この映画の主人公は彼じゃなくて、追う人、追われる人、この2人が合わさった存在そのものでした。逃亡者と追跡者の関係性を描いた作品です。