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私たちはどこに行くの?のeigajikouのレビュー・感想・評価

私たちはどこに行くの?(2011年製作の映画)
4.7
1回目2017年1月18日
ユーロスペース
イスラーム映画祭2

2回目2023年2月19日
ユーロスペース
イスラーム映画祭8
ラバキー監督『キャラメル』『私たちはどこに行くの?』共に再見しエリアーン・ラヘブ監督『そこにとどまる人々』見て「エリアーン・ラヘブとナディーン・ラバキー アラブにこだわる監督たち」2人の監督に負けない行動力の佐野光子さんの詳しく熱いトークを聞いた。

↓これは2020年にUPしたもの
イスラーム映画祭5(2020年)でアンコール上映されたので再見したかったのですが、
自分の予算問題でアンコール上映以外の作品を見ることにしたため(アンコール上映作品は今までのイスラーム映画祭で全部見ている)2017年鑑賞時のブログに書いた感想を貼っておきます。
分断がますます進む世界情勢ですから本作の存在意義は高まっています。
ぜひ多くの人に届いて欲しい作品です。

女たちは宗教の違いを越えて
日頃から仲良くしているが
男たちには諍いが絶えない。
ある悲劇が起こり大きな争いが起きそうになるのを
女たちが知恵を絞って
旅の踊り子一座のセクシーなお姉さん達も雇い、
男たちの戦意を失わせる計画を実行。
『キャラメル』に続き
ナディーン・ラバキ監督が主演もしています。
今回はインド映画風の歌と踊りが入るシーンがあります。
シリアスな状況設定で悲劇も起こります。
作品は悲しみを湛えながらも、
ユーモアと女たちのパワーがドラマを輝かせます。

職業俳優でない人たちにもとても味があり、
男性にも茶目っ気があります。
力強くて優しい女性たちの共同する力が
融和をもたらす。
分断が広がっているこの世界で
憎しみを越えて相手を受け入れる寛容さを。
この映画が多くの人に見られたら良いのに。
とても心に響く素敵な作品でした。
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