えびちゃん

夜明けの祈りのえびちゃんのレビュー・感想・評価

夜明けの祈り(2016年製作の映画)
3.6
戦争が終わっても戦争は続く、ということをまざまざと思い知らされた。長い間明るみにでることなく戦争の裏に犠牲となった女性たちを思うと心が痛む。実話じゃないようにと祈ってたけど実話ベースと聞いてぎりぎりだった心が折れる。なんとも言葉に詰まるなぁ…。
1945年ポーランドに駐在するフランス人女性医師とソ連軍に凌辱され妊娠してしまったシスターたちを救済に導いた実話。
女性であるがゆえの辱めを女性であれば誰しも大なり小なり味わったことがあるだろう。それは絶対にわたしたちのせいではない。ところが事実がどうであれ、純潔を汚されるいうことは自らの罪であると苦悩するシスターたち。信仰とは神の御心がもたらすものは一体なんだというのかと憤りを感じる。
"信仰とは24時間の疑問と1分の希望"
たった1分の希望を頼みに信仰心を持ち続け祈り続けるということは途方もなく難しいことだろう。
マチルドの勇気は暗闇にさす光のよう。不安と怖れのなかひたすら祈るばかりだったシスターたちはどんなに救われただろうか。
ポーランドにこれからも心を寄せていきたい。
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