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クリント・イーストウッドが語る ワーナー映画の歴史のみおこしのレビュー・感想・評価

3.9
ずっと観たかった本作、ついにDVDを購入してしまいました。老舗映画スタジオ、ワーナー・ブラザースの歴史をクリント・イーストウッドが語るだなんて、こんな豪華なドキュメンタリーはありません!全5部構成、約5時間の長尺ですがサクッと観られました。

創設者のワーナー兄弟の半生に始まり、『ジャズ・シンガー』という画期的な作品を契機にサイレントからトーキーへ移り変わる激動の時代、ジェームズ・キャグニーやエドワード・G・ロビンソンによるギャング映画の台頭、ベティ・デイヴィスやハンフリー・ボガート、ジョン・ウェインなどの大スターの登場、ルーニー・テューンズを始めとするアニメーションの隆盛やTVへの参入、そしてアメリカン・ニュー・シネマの時代、名経営者スティーヴ・ロスの登場、そして『ハリー・ポッター』シリーズや『バットマン』シリーズを始めとする大ヒット作品を多く生み出す現代へと繋がっていく、文字通り盛りだくさんな展開。
映画史を少しでも志した方であれば、もう生唾もののフッテージの連続だし、イーストウッド中心に次から次へと著名人が登場してコメントしてくれるのも楽しかったです。

ちなみに、イーストウッドとワーナーの関係性は『ダーティ・ハリー』辺りから始まって以来、その後の『アウトロー』『許されざる者』『ミスティック・リバー』『グラン・トリノ』など、数々の名作の制作をワーナーが後押ししてきた背景があるようです。彼の作品もそうですが、とにかくワーナー作品は錚々たる名作が多すぎて、あれもこれもワーナーだったのかと大変勉強になるとともに、今後はしっかりどこの会社から配給されている作品なのかもきちんと意識しようと思いました。普段どうしてもユニバーサル、パラマウント、FOX、そしてワーナーなどのロゴだけに捉われて、結局どこからの作品なのか忘れちゃうんですよね...(笑)。

映像の割合の方が多い点もドキュメンタリーとして非常に楽しめたので、映画の歴史を辿るのがお好きな方に全力でオススメします!
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