このレビューはネタバレを含みます
『エクスペンダブルズ』シリーズ、第4作。
序盤でスタローンが退場し、ステイサムを中心に話が進むので、なんだかステイサム映画を見ている気分にさせられましたね。
元々、ステイサムのスピンオフ作品として作られていた?という話もあるので、その影響なのでしょうか。
セット撮影やCG処理など、全体的に安っぽさが気になりつつも、アクションやギャグに関しては、まぁまぁ面白かったと思います。
ステイサムの転職の件は笑ったし、ミーガン・フォックス率いる新生エクスペンダブルズも画になっていて、悪くはなかったんじゃないかな。
本作をステイサム主演の新作アクション映画として見るのなら、「こういうのでいいんだよ」的な落とし所もあったと思うのですが、問題は本作がエクスペンダブルズシリーズの最新作であるという事。
シリーズものである以上、過去作との比較は避けられないし、過去作と比較すると、キャスティングの弱さは指摘せずにはいられません。
過去作は多少の欠点はあっても、オールスターキャストの華やかさで誤魔化せた部分があったと思うんですよ。
ところが、本作はそうした部分が弱いので、盛り上がりに欠ける印象を受けました。
また、エクスペンダブルズらしさで言えば、ベテラン俳優の活躍やイチャイチャも見所だったはずなのに、そこも弱い。
そもそも、俳優自体が高齢化している事もあって、激しいアクションを演じさせる事自体が厳しくなっているのかもしれません。
現実的に考えて、これまでのエクスペンダブルズを続けるのは難しいなと思わされたし、どうしても続けるのなら、タイトルを変えて、中身も新しいアクションスターを発掘する方向へと刷新するしかないんじゃないかな。
スタローンは新人のメンター役に据えて、ステイサムが新リーダーになるとかね。
ここまで来ると、スタローンからバトンを託されたステイサム次第な気がしますが、本作では製作にも関わっているとの事で、今後は彼が指揮を執る事になるのか、気になるところです。