Aria

カーゴのAriaのレビュー・感想・評価

カーゴ(2017年製作の映画)
2.0
あの伝説のショートフィルムを
映画化…!
ということでネトフリさんに
感謝しつつ鑑賞しましたが
蓋を開けて見たら残念な事に…。

舞台はゾンビウィルスが蔓延する世界
主人公と妻と子、3人で安全な
軍事基地を目指す道中のこと。

妻が感染、ゾンビとなった妻から
我が子を守りつつ自らも感染してしまう。

妻が居ない今、自分に残された
時間は僅か。発症するまでに
赤ん坊の我が子を安全な場所まで
連れて行きたいという父親の
無償の愛を描く物語。


約7分のショートフィルムは
この短時間で父親の焦りや不安が
完璧に描かれていて素晴らしい。

映画化となった本作は
本編尺が約20倍になったことから
色々な所に寄り道をしたり
色々な人と出会う。

故に物事が淡々と処理され
奥さんの事や、
自分の残された時間に対する切迫感が
皆無で割と余裕を持ってゾンビに
なる感じ…。

「主人公が我が子の未来を守るために
独りで自分自身と闘う」
というのが原案の良さだったのに
重厚感が失われていました。


感染から発症までの時間や
ゾンビの特性など解明されている事が多い
ことから、ウィルス蔓延から
しばらく時間が経った世界が舞台で

残された時間を家族で過ごす者や

ウィルス問題が解決した時のために
荒稼ぎをして蓄える者

現在にも未来にも希望が無く
蛇足で生きている者…

などそれぞれの生き方の選択が
ある程度できるようになっている。

さまざまな愛の形を描いてしまうと
どうにも主人公のストーリーが
霞んでしまう。

ラストの見せ方も
ショートフィルムの方が好きです。
Aria

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