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エイリアンVS.プレデター 完全版のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.0
9月14日公開『ザ・プレデター』に向けて♫
『プレデターズ』とどっちから見るか悩みましたが、公開順でこっちから。

公開当時プレデターが大好きだったんで、エイリアン好きの友だちとどっちが勝つか議論とかやってたのが懐かしい!

年代も舞台も大きく異なる2つのシリーズをうまく融合させた作品だと思います。プレデターが成人の儀式としてエイリアンを狩る。そのためにクイーンを閉じ込めて卵を産ませる。めちゃくちゃな設定ではあるけど、お祭り映画としての舞台を整える分には十分許容範囲内。それどこか、プレデターを人間に技術を与えた神だとする設定はオカルトチックでテンション上がるわ!

エイリアンシリーズでお馴染みウェイランド社(ウェイランド=ユタニ社)の社長ウェイランドが登場することで、時代的に隔たりがあるエイリアンクロニクルに無理なく本作が嵌め込まれるし、プレデターの性質からしてもギリギリありそうな設定だから、受け入れられやすい。まあ、本作の設定を真に受けると1と2のプレデターが未成年だったことになっちゃうし、リプリーが可哀想になっちゃいますが。

ただ、プレデター側の動きがモッサリとしてるのが少し気になりましたね。1も2もどちらかというと神出鬼没で俊敏なイメージ。今回の相手がエイリアンだから、プレデターを俊敏にするとわけわかんなくなりそうだから仕方ないとは思いますけどね。あとエイリアンの強酸血液がプレデター側の都合の良いように威力に変動があるように思えたのも残念。そんで顔がカッコ悪い。

公開時期が近くて良く比較される『フレディvsジェイソン』の方が二大キャラのバーサスものとしては好き。あっちはガチバトルをしっかり見せてくれますからねー。本作はガチバトルからは逃げてる。両者のバトルで盛り上がるのは正直前半部分だけ。ケルティックのバトルシーンが一番の見どころのような気がします。

あの賛否を大きく分けた中盤の衝撃(笑劇)展開からはどうしてもプレデターが飾りになっちゃってるように思えるんですよね。主人公を守る従者みたいな。常に前を走るのは主人公でプレデターは付いて行くだけ。行動をするのは主人公でプレデターはそれをサポートしてるだけのように思える。こんな弱々しいプレデターが見たいわけじゃないんだよ。

そんな感じで劇場で見たときにはめちゃくちゃ楽しめた本作ですが、改めて見るとエイリアン側からしてもプレデター側からしても魅力をあまり伝えきれてないように思いました。エイリアンがあれだけいるんだから、『エイリアン2』みたいな数の暴力による絶望感をもっと演出して欲しかったし、プレデターも本来奇襲が得意なんだからエイリアンに対してもっとそういうのがあって良かったんじゃないかな。
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