劇場鑑賞作品。
ネタバレしますので、未見の方は、また月の裏側で会いましょう。
で、だ。
ラスト、モヤモヤするというレビューを目にしていたため、一体どんなモヤモヤなのか、と思いながらの鑑賞となった。
やはり、鑑賞前に他人様のレビューを見るべきではない。反省。
で、だ。
確かに明確な着地はせず、ラストを迎える。あとは観ている側に解釈を委ねるタイプのやつだ。
映画に答えなんてないが、私の感じたこと。あくまで個人的な感想。反論は受け付けない。
劇中、何度か台詞の中に出てくるが、役所広司演じる三隅は、結局は容器なのだ。
殺人犯であり、殺人犯ではない。
裁く側であり、裁かれる側でもある。
ラスト、役所広司と福山雅治の顔が重なり、どちらがどちらか分からなくなる。混ざり合うのだが、ここに作品の真意が込められているように思う。
裁く側も裁かれる側も表裏一体なのだと、私は本作を観て感じた。
是枝監督のインタビュー記事で、「結局誰が殺したのか分からない」みたいなことが書いてあったが、その通りだと思う。
確かに人は殺されているが、結局誰が殺したのかが重要ではないのだ。三隅はただの容器であって、そこに意思はない、と私は感じた。
星は3.8くらいか。
とりあえず、楽しんだことは間違いない。
あと、同じ司法の舟に乗っているという言葉の不快感。
