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三度目の殺人の265のレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
3.0
真実は、人の手で作られる。

事件の真相がスッキリ暴かれる、なんて結末を予想して観にいく人は期待を裏切られちゃいますね。「観た人の感性に委ねる」タイプの話です。

重盛が、立場は違えど心理的な部分で三隅に自分を重ねていく描写が秀逸。
雪合戦のシーンや、どちらが中か外かわからない接見室。ガラス越しに掌を重ねたことで一体化してしまったような…。
二転三転供述を変える三隅の表情が怖かった。同じように、スクリーンからまっすぐ見つめてくるすずちゃんの視線も。

個人的に"是枝監督GJ"シーン

重盛と川島が留萌に行く。
長靴まで履いて重装備の川島に対して、ちょっと厚手のコートで問題なしの重盛。北海道出身ということがわかりやすい描写にグッときた。重盛ならぬ熱盛!←


裁判員裁判になったことで、無駄なく進める必要がある司法の現場。弁護士も検事も裁判官も、100%正しい判断を下すことはできないのかな…。


2017/98
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