sAya

三度目の殺人のsAyaのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
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久しぶりに見終わった後ぐるぐる考える映画でした。すっきり話がまとまる法廷映画ではないからそういうのを求めると2時間辛いものがあるかも。

小さい頃は真実が1つだと思ってたけど、大人になると十人十色の真実があるなぁと。結局は人が人を裁くということは神ではないからそれぞれが正しいと思うこと、こうだと思った真実を客観的な証拠を元に探っていくことになり、その難しさを描いている気がします。

真実をありのままにみるのは難しい。どうしてもこうあってほしい、こうではないかという主観が入ってしまうから。それぞれが見えない色眼鏡をかけて、ぼんやり見えてきたみんなが納得する真実の輪郭を型にはめ、模索していく感じが息苦しかった。

結局当事者しか本当のことはわからない。最後まで主張が変わる三隅をみて、他人を真に理解することはできないという薄ら寒い思いをほんの少し抱きました。
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