どろぬま

三度目の殺人のどろぬまのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
2.5
「奇跡」「そして父になる」「海街diary」「海よりもまだ深く」と傑作続きだったので、ちょっと残念。是枝の映画は、描きたいことを逆算してシーンを構築していっているように思えるけど、それがあざとく見えてしまう(演出の手が見える)傾向があると思う。前述の4つの映画は、役者がハマり過ぎてそのあざとさを乗り越えているいるけど、今回はそこまでクオリティとは思わなかった。セリフが意味を持ちすぎている。

特に福山の感情の変化が、どうもセリフで回収しているように思えて仕方がない。拘置所の「向き合う」「向き合わない」「そして最後に一体化する」演出を理解できてはいない、整理できてはいないけど、僕にはぐっと来なかった。

拘置所の演出なら、「凶悪」の演出の方がずっと心に響いた。
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