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三度目の殺人のkrhのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
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「本当のこと」ってなんだろう。
「真実」は「器」に体良く盛られたもの。
だとすれば、「信じる」とは。「裁く」とは。その意義とは。

重盛の、真相よりも都合を優先する仕事の部分と、興味が掻き立てられる人間の部分の境界線が静かに曖昧になっていく描写。
法廷で握手をして、初めてちゃんと温もりを直にした時にはもう三隅は何も語らない。「本当のこと」への興味が爆発した瞬間に、重盛はとうとう自ら手のひらを叩きつける。

しょっぱな男3人がタクシーの後部座席にぎゅうぎゅうになってたり(誰か前にすわったれや)、面会室の、アクリルボードの穴が空いてるとこに名刺を出したりと、撮影上の都合を優先させたであろう箇所で、なんだかおかしくなって笑ってしまった。
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