シネマJACKすぎうら

三度目の殺人のシネマJACKすぎうらのネタバレレビュー・内容・結末

三度目の殺人(2017年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

誤解を恐れずに言えば、本作は「セブン」や「羊たちの沈黙」とよく似た物語の骨格を持っている。ただし、猟奇殺人を扱ったサイコパス映画では決してない。ではなぜ、我々の目の前に立つ容疑者は”得体の知れない”怪物として映らないのか。。

それはきっと、主人公の弁護士の目を通して、どこかこの人物に自分自身を重ねて合わせてしまうからだろう。
そして、、それを見越して罠を仕掛けた”犯人”は、もはや「セブン」のそれを遥かに超越したサイコパスであり凶悪殺人犯なのだ。
彼の見事なまでに残酷で独りよがりな”裁き”は、周囲の人間たちを実に酷(むご)い形で巻き込んで、跡形もなく去っていく。

そう、、この物語の本当の恐ろしさは、その引き金をこちら側に引かせることにあるのだ。そして、、このなんとも言えない”屈折した”人間たちの交流が、日常的な生活の営みを眺めるヒューマンドラマ的なタッチで描かれることにも。。

↓本作のネタバレ感想レビュー!!
https://youtu.be/7nZG6vpo1A8