蔵なもし

三度目の殺人の蔵なもしのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
3.0
役所広司がとにかく不気味でした。
狂っているのか、狡猾なのか、結局、最後まで分からず終い。殺したの?殺してないの⁉︎
深淵を覗く時、深淵もお前を……、じゃないですが、段々とちいにぃが役所さんに毒されていくようでした。僕もちいにぃと同じ見解で、答え合わせを期待していましたが、どこか清々しい顔をした役所さんの「それはいい話ですね」という台詞に鳥肌が立ちました。こちらがそう思いたいだけで、真実はそこにはないということなのですね。紀州のド◯ファンとかね……。

ところで、職場の先輩と、広瀬すず派?アリス派?と議論になるくらい(仕事せえーよ)、僕はお姉ちゃん派のハズだったんですが、今作でのすずさん初登場シーンでは、なぜか妙に妖艶に見えて、ドキッとさせられました。その美しさはまさに妖しく、僕の中で容疑者に入ってしまいます。
ラスト、裁判所から出たあと、カイザーソゼよろしく、足が治ってしまうんじゃないかと思うほど。
しかし、その足のことも明らかにされません。十字架の意味は?すずと親父のことは本当?役所さんとの関係は?斉藤由貴のあの件は⁉︎

人は信じたいものを信じて、時に真実を自分の都合のいいように歪曲してしまうのかもしれません。
それは第三者も、当事者も。