邦画サスペンス至上、もっともモヤモヤの残るサスペンス映画。
淡々とストーリーが進んでいき、前半は退屈、後半楽しくなってきたぞ！と思ったらそのまま終わってしまった。
最初は罪を認めていた三隅。
数日後、被害者の奥さんに殺害を頼まれたと週刊誌に勝手に暴露する。
第三公判では、自分は殺してないと今までの供述を全面否認。
弁護士の重盛だけじゃなくこっちまで振り回されて疲労困憊。
重盛は真相を突き止める為に30年前の殺人事件の真相や三隅の自宅、被害者の娘と接触するが、謎は深まるばかり。
真実は誰にも分からない。しかし全て観終えた後に、この映画は真実の解明ではなく、法廷の現実問題に焦点を当ててたのだという見解に至りました。
裁判は残念ながら真実を解き明かす場所では無かった。
法という攻略本に則って合理性重視で人を裁くのである。
しかしながら今作の三隅の様な曖昧な供述では救う側も救いようがないんじゃないかな。
やってないなら一貫してやってない、やったならやったで弁護士の言う通りにすれば、死刑を免れ、無期懲役に減刑も出来たはず。
それを半ば拒否したような結末、三度目の殺人は三隅が自分を殺したってことですかね？
悲しさと虚しさよりやり切れないモヤモヤの残る作品でした。
まんまと是枝監督の狙いに嵌りました。
