Nin

三度目の殺人のNinのネタバレレビュー・内容・結末

三度目の殺人(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

後半よく分からない涙が出た。本当は彼がどう思っていてどういうつもりでそういった証言をしたのか…真実はなんなのか。こういった証言により進行していく映画は黒澤明監督の『羅生門』を始め多いし、個人的に私はとても好きです。でも、それとは全く違うなと思った。描き方はほんの少しだけ似ているけれど、これは私たちに対して、『ねえ君はこれどう思うよ?』っていう問いかけの映画。結局人間は自分の優位になる方にしか考えられないし、信じたいものだけを信じてしまうんだなあと思った時、涙が止まらなかった。三隅さん!あなたは一体何考えてんの?!なんなの?!どうして私は涙が出てしまうの?!って…死刑という言葉に物凄く重みがあり、考えさせられる内容だった。
最後に福山さん演じる重盛が十字路に立ってるシーン…あれはなんとも言えない最高のラスト。もう大好き。十字架が映画の中に沢山でてきたけれど、それを意味するのかなあとか…『人が人を裁けると思う?』っていう。それも罪なんじゃないの?っていう問いかけを見ている私たちにされた様で…ゾワッとした。気味が悪かった(大好き)人間生きてるだけでよくわからん十字架背負ってるな…って思った。役所さん演じる三隅に重盛の姿が重なるシーンも美しかった…撮り方が本当に素晴らしい。
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