たく

空(カラ)の味のたくのレビュー・感想・評価

空(カラ)の味(2016年製作の映画)
3.0
摂食障害の女子高生の苦しみを描いてて、全体に間延びした編集と不自然な会話がなかなかキツかった。特に後半登場する水商売の女性と聡子の会話が不思議ちゃん過ぎて、観てて恥ずかしくなっちゃった。聡子にとって救いとなるこの女性自身も問題を抱えてるのがあとで分かってくるので演出上あえてそうしてるのかなとも思ったけど、日常でこんな会話ありえないし、いかにも自然に会話してるような撮り方なので余計に不自然に感じた。
一つ良かったのは、聡子の母親が結婚当時のエピソードを聡子に語って聞かせるシーンで、全編で唯一自然な会話が流れてた。

摂食障害の原因ははっきり描かれないけど、生きてることそのものに対する不安なんだろうね。ここで食べ物を吐く演出がちゃんとしてないのが、いかにも邦画的な詰めの甘さだなーと思った。
タイトルは、食べた後に残った空の包装袋と、食べて吐いて胃が空になることを重ねてるのかなと思った。
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