新宿・角川シネマにて。人気俳優の主演作に場内20名前後と閑散。公開翌週でこの不入りは打ち切り近いとみた。原作である井上荒野の同名小説は読了。大枠の設定は同じだが、主人公の年齢など細部や展開はかなり脚色されている。ディーン・フジオカ、ファースト・コンタクト。流し目と垂らした前髪、まぁ古典的な二枚目ですな。相方の女優陣が少し弱いか。結婚詐欺を題材にするのなら、騙す男と騙される女、それぞれの人物背景に説得力がないとドラマが成立しない。色男をキレイに撮ることに腐心して少々平坦な描写になっている。コメディー色を加えなるなどしないと観ていて辛くなる。濡れ場は単調だが、役者は各々それなりの熱演をしているので料金分は楽しめると思ふ。エンドロールにかかった主演男優賞自作自演の楽曲に感心。蛇足だが原作繋がりであれば«だれかの木琴»の方が原作のテイストが良く出ていた。