いわゆるブッ飛び系でもマニアでもそれなりに身構えるZ級でもない、それなりに
〈しっかり映画なタイプのサメムービー〉
…と言いたいが、チョイと違う。
コレは深海+ケージ(檻)の中というワンシチュエーションアイデアが秀逸なスリラーである。
だが、そのアイデアが良く出来ているがゆえに サメも'悪役'というより殺傷の"メインアイテム"としての方向性が強く、
《あっさりサメ出汁の天然塩味スリラー》
になっているという痛し痒しな状況が生まれており、スリラーとして判断するかサメ映画として判断するかで感想が少々変わる。
スリラーとしては〈結構面白い〉。
サメ映画としては誕生日に〈サメが足りない〉。
まぁそうは言っても、観た感じで言える事は、
『どうであれ、それなりに映画としては面白い部類と思われる』
という事。
クライマックスはしっかりサメ映画という形にもなるので、サメジャンキーも超絶ガックリ落ち込む事はない…と、推察する。
ただ、正直言うと個人的にはこのストーリーであのオチだと…あの演出、あまり好みではない。
決してオチが嫌いという事ではない。
演出のせいでグッとメンタルに入って来なかったという感じだ。
あのクライマックスからあのオチならば気分的に『うひゃ〜…』となれれば良かったのだが、
「 あ〜、なるほど。」
って感じで終わっちゃったんだよねぇ。
終わり良ければ全てヨシ。
逆もまた然り。
結果的にワシはノレなかった。
ただしコレは個人の好みの話。
大好きな人もいて当然な映画だと思う。