くわまんG

ハリソン・フォード 逃亡者のくわまんGのレビュー・感想・評価

4.5
人は窮地に陥った時、最後の切り札になるのは何か。鋼の筋肉?200のIQ?はたまた有り余る金…?

否!否!!否!!!
それは「不屈」だ!!!

不屈とは…!死ぬまで、いや死んでも止まらない心身のフル回転!不屈ならば肉体は動く!不屈ならば頭脳は冴える!スペックなんて関係無い、必要なのはただ一つ!折れない心、すなわち「不屈」!!!

みどころ:
ド素人のド根性アクション
ドキドキハラハラぶっ通し
最後は肉弾戦というアツさ
好敵手とのアツい掛け合い

あらすじ:
シカゴ随一の腕を持つ外科医キンブルは、その日愛妻とともにパーティへ出向いたが、長引きそうだったので妻を先に帰すことに。
すると、しばらくして帰宅した妻から電話。息も絶え絶えで明らかに様子がおかしい。すぐさま帰宅したが、そこには事切れた妻と、逃走せんとする暴漢の姿…。
この上ない失意に陥るキンブル。ところがなんと、司法は状況証拠から夫による妻殺しと判決、死刑となる。絶望の淵に立ったキンブルには、手錠を粉砕する腕力も、警官を買収する大金も無い。あるのは外科医の冷静さと明晰な頭脳、そして周りからの厚い人望だけ。そんなもの、護送車の中で何の足しになろうか……。

あのセガールを見出だした、90年代アクションの隠れた名手アンドリュー・デイビス監督によるマーベラスなクライムサスペンスアクション。無条件に強いケイシー・ライバックとは違い、リチャード・キンブルのサバイバル能力はド素人(でもハリソン・フォード)というのがミソです。

決して諦めないキンブルを追う、決して諦めない保安官ジェラードがまたアツい。処刑人に徹していた冷血漢が、獲物でしかなかった男の信念により徐々に溶かされ、最終的に沸騰して正義に燃える様に、男ならシビれ必至。

良し悪し重厚さは無いけれど、何も考えずに観られ、かつアツくさせてくれる、90年代アクション屈指の“間違いない”一本。