ベルサイユ製麺

オレの獲物はビンラディンのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

オレの獲物はビンラディン(2016年製作の映画)
3.2
♪ウ〜サマ追〜いし、かのや〜ま〜♪ってきっとあちこちで書かれてるに違いない。でも検索しないよ!強い気持ち、強い愛!

自称、ごく普通に国を愛している(ということは度を越えた愛国者)である自由人(活発な無職)のゲイリー・フォークナーがある日天啓を受け、潜伏を続けるオサマ・ビン・ラディンを生け捕りにする為に孤軍奮闘します!
いざ、ヨットでパキスタンへ!…ん?ここはメキシコ?
やっぱり飛行機にする!…なんで?日本刀は持ち込めないの?
…驚愕の実話でございます。こんな小汚くして本人怒らないのか?

ゲイリーは腎臓に病を持っているものの体は丈夫な方で、精神状態もギリギリ病名がつかないくらいをキープ。ただちょっと思い込みが強いところがあって、そういう人を狙って神様は使命を与えられたりするのですね。まことにエフ・ユー・シー・ケーな事でございます。
…ネタバレになってしまったらスイマセンが、実はビン・ラディンは米軍特殊部隊に暗殺されます!で、ゲイリーも神の使命から解放されるかと思いきや、さてさて…。

監督はサシャ・バロン・コーエン作品(だけ)でお馴染みラリー・チャールズ。相変わらずギリギリなネタを選定してきますね。ところがですね、今作はちょっといつもとトーンが違うような…。なんか薄味でテンションが低めなのですよね。実在の存命の人物の映画化なのでバカバカしくなり過ぎないように気を遣っているのか、はたまた『ボラット』よりも『ブルーノ』よりも、マジでヤバイ人を見ててフィクションの敗北に心が折れたのか、単にコッチが飽きたのか?個人的にはニコラス・ケイジ主演という一点が無ければ睡魔に負けていたかも…。因みにラストで御本人のニュース映像が出て来ますが、これがマジで結構アレです!アイ・ウェイウェイや村上隆みたいな、堂々としたヤバい人特有のオーラが出てますね。ニコラス、全然やり過ぎじゃなかった!
その他の見どころは、微妙に嫌な高さから落下したり、市場をぐちゃぐちゃにしながらバイクで転げまくる、一連の雑なアクションシーン。そんな些細な事が一番印象に残ったという事は…そういう事です!
ニコラスの、雑な役者人生カウントダウン、最高‼︎