実話を基にした映画です。
ボストンマラソンで起こった爆発事件で両足を失ったジェフ・ボーマン。その後の彼を描きます。
正直、しんどかったです。
突然両足を失い、被害者として辛い思いをする。
周りからは英雄だと称賛されるも現実との差異や、事件の記憶に思い悩まされる。
また、ジェフは精神的に幼稚な弱い部分があって、身の回りから叱責されることが多いのも、そういう印象を受けた理由の一つです。
その辛さによる激しい感情をダイレクトに、リアルに伝えてくれたのは、キャスト達の演技です。
主演のジェイク・ギレンホールがやっぱり素晴らしいです。足が無いように見えるCGもすごいですが、どう見ても事件に巻き込まれた当事者に見えます。それは言葉で表現されることの無い感情を、表情に浮かばせる繊細な演技によるものなんだと思います。
クライマックスに掛けての展開も、ただ苦境から立ち上がる様子を描くだけではありませんでした。
悪意を持っている登場人物はおらず、誰もが人や世間との関わり合いの中で苦しみながら、少しずつ自分の中に光を見つけていきます。
原題は「Stronger」
人が成長し、強くなっていく様は
やっぱり私達に勇気をくれますね。