恭介

MEG ザ・モンスターの恭介のレビュー・感想・評価

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)
3.3
まだまだ未知の領域が残る深海。
空気がある陸に比べ、そうそう簡単に行く事が出来ない世界なので、まだ見ぬ生物に出会う可能性は充分にある。

存在は知っているが滅多に見られない生き物に出会っただけでもワクワクする。ダイオウイカとかリュウグウノツカイとかミツクリザメとか。

それがあなた、メガロドンとかになればもう(笑)スピルバーグのジョーズで映画の素晴らしさを知った自分とすれば本作は願ったり叶ったりの企画!待ってましたよメガロドン!てな感じで指折り数えて公開を心待ちにしてましたよ。

まず、名前が素晴らしいじゃないですか?
誰か知らないけど名付け親の人、ほんとセンスあるわー。
メガにドンですよ(笑)実物を見た事がなくてもそれだけで規格外のデカさと重量、凶暴さが伝わってくる、これ以上ないネーミング。しかも愛称がメグ♡この凶暴さと可愛さのギャップがたまらんじゃないですか!(笑)

そんなメガロドンがアクション映画一筋のスリムマッチョハゲ、略してスマゲーのステイサムと死闘を繰り広げるなんて、この設定だけでヨダレと涙がでますよね!
今まで陸で大暴れしてきたステイサムが初めて海に進出。しかも完全にアウェイな状態。メグ♡にしてみればホームグラウンドで戦える訳ですから、ステイサムこりゃかなり苦戦する展開が予想されて、益々期待値アップ!


以下、メガ級にネタバレあり



ま、結論から言ってしまえば、かなり期待値を下回りました(笑)
アメリカでは1億ドル超えの大ヒットというバケモノ退治映画にすれば大健闘な躍進ぶりもあり、かなり期待してたのに・・・(´Д` )

多分、諸悪の根源はステイサムとビンビンのメロドラマパート。

要らぬ!断じて要らぬ!(笑)ジョーズはもちろん、ディープブルーにもロスト・バケーションにもそんなガッツリなラブストーリーなんかなかったやん(´Д` )

観客はサメ退治映画に何を求めてるのか?
考えるまでもなく、サメの暴れっぷりとヤラレっぷり、そして非力な人間の喰われっぷりと反撃っぷり、この4大っぷりを求めて劇場にいくのだっ!
誰もスマゲーのステイサムがビンビンとイチャついて、チャーミングなニヤけ顔しながら身体の一部をビンビンにさせてる、そんなシーンなんて求めてはいないっ!( ̄Д ̄)ノ

メガロドンとステイサム。そんな夢が膨らむキャストとかなりの予算を使いながら、サメ映画に必要な要素が欠落している映画が出来上がるとは・・・

あと、主役であるメガロドンを活かしきれていないのも辛い。存在自体が規格外なんだからリアリティなんか気にせず、規格外の暴れ方をさせれば良かったのに。
あんな目立つように背ビレを出して、アテもなく悠々と泳ぐだけとか。初めて田舎から都会にきたオッさんがワーイワーイってはしゃいでる、そんな感じにしか見えなかったぞ。

終盤でヘリが絡むシーン。ジョーズ2でもディープブルーでも出てくる、サメ映画には欠かせない重要なアイテムだ。しかし!
ヘリ同士が追突して墜落炎上って(笑)
なぜ、飛び上がったメガロドンが下からガブリと真っ二つじゃダメなんだっ(笑)

なぜ巨大イカとの格闘シーンを見せない!なぜ巨大な口で人間が真っ二つのシーンがない!なぜ海水浴場にまで乗り込んでるのに、阿鼻叫喚の地獄絵図にならない!なぜロイ・シャイダーのように最後の決めゼリフがない!「笑えよクソ野郎」並みの決め台詞を言わなきゃ退治したとは言えない!(かなりの偏見笑)



てな感じで、なんの捻りもないメロドラマと笑えないコメディ要素が完全に裏目にでている。

メガロドンの暴れっぷりを見せたかったのかステイサムの無双っぷりを見せたかったのか?どうもステイサムの方だったみたいですね(´Д` )

だったらタイトルは「MEG」じゃなく
「HAGE ザ・マッチョ」でいいじゃないかーっ( ̄Д ̄)ノ(笑)
恭介

恭介