10円様

MEG ザ・モンスターの10円様のレビュー・感想・評価

MEG ザ・モンスター(2018年製作の映画)
3.7
映画化の件は90年代後半から始まっていた。資金繰りの難航や脚本のボツなどで全く進捗はせず、監督もヤンデボンやイーライロスにオフォーするものの、結局はジョンタートルトーブに落ち着いた。結果良かったかもしれない。イーライロスは無駄にゴア描写に拘りそうだし、ボン監督は単純につまらなそう。この映画が完成にこぎ着けたのも、やはり中国資本あってのもの。この映画でも中国人は大活躍だ。仕方ない事だがもうそれすら気にならなくなるジェイソンステイサムというアイコンは素晴らしい。ただね、メガロドンが弱く見えるのよ、兄貴と並ぶとさ。最後は絶対肉弾戦になる…なんて予想して観たんだけど、やっぱりそれだった。期待を裏切らない兄貴の使い方。

海底のシーンが多かったのが好印象。大抵サメの映画ってビーチに行って人を食い殺すのが常套句なんだが、それがあまりない。何人食われたんだろう?そこが好印象だった。イーライロスならきっと海面が血塗れになるほどメガロドンを暴れさせただろう。しかし今作はあくまでステイサムVSメガロドンの構図に絞ってくれた。
初めはステイサムの出演に戸惑った。海洋パニックが単にアクション映画になるのではないかと。確かにそれは的中したが、よく考えたら単身生身でサメに突っ込んで行くバカはいない。しかしステイサムならば…って考えが映画ファンの中にはあるはずだ。そこを考えてキャスティングしたのなら、製作陣は凄いと思う。その他のキャラも印象は薄かったが個性が出ていて良かったと思う。この手の映画では人があまり死ななくて残念だったのが私の悪いところだろうか。
あと犬だけど絶対に死なないよね。ここはまあ仕方ないか。

正直ジュラシックワールドのモササウルス並みの不気味なデカさを期待してい私にはメガロドンは小さく見えてしまった。あと20メートルはデカくなきゃなあ。しかし総評すると海底世界の描写とか、テンポの良い場面切り替えとか間延びのしない良作に仕上がっていたと思う。たぶんここはジョンタートルトーブの手腕だと思う。続編かあるとしたら次は純正ハリウッドで仕上げてほしいものである。
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