幕のリア

シャーリー・テンプル・ジャポンの幕のリアのレビュー・感想・評価

3.3
静岡県ワシントンDC郡ウォーターゲート町の山寺に潜伏する3人の無職青年。彼らは同町の町長選における“貴重な一票”として雇われた身代り有権者たちだった…。
(「キネマ旬報社」データベース)

いかにも自主制作な意欲と青臭さがなんとも堪らない冨永昌敬監督作品。
制作背景を全く知らないんだけど、制作年度を見ると自主制作ではないのか。

奇天烈な設定とどうでもええような会話。
山深い村の夏の音に、どうにもこうにも心の平穏と焦燥が煽られるような気がする。
無為に過ごした夏休みのとある1日に感じるぼんやりとした寂寥感を思い出した。

いくらでも時間はある、なんでもやれるのに、どこにも行かないどこにも行けない。
そんな広がりのある閉じた世界。

冨永監督の料理は、現代の日本の都会でないどこかで食材を集めてこそ、絶妙の味付けと盛り付けで唯一無二のディッシュとなり得ると思う。
時間軸や場所がそこから外れると、「どこ見てなに撮っとんねん!」と楽しく突っ込むことが出来ず全くハマれない作品もあるのがユニークではある。

その萌芽が感じられた点において、非常に興味を持って飽きる事なく見る事が出来た。
フレンチのナレーションにはいささか閉口(^^;;