法月

ブルーハーツが聴こえるの法月のレビュー・感想・評価

ブルーハーツが聴こえる(2016年製作の映画)
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題名に惹かれての鑑賞。

正直言って、オムニバス映画の存在意義というものを考えさせられた映画だった。
六っつの作品、全部バラバラ。もちろん六人の別の監督が作った短編なんだから、それぞれの個性が出てるのは当然なんだけど、だったらこの映画を一本の作品としてまとめてるものはなんなの?って気持ちに.......

自分が求めてたのは、山下敦弘監督の「リンダリンダリンダ」のような作品。あのエンディングでブルーハーツの曲が流れ出した時に感じた高揚感、それを感じることが出来なかったことが残念、、、残念すぎる。

ぶっちゃけていうと、この映画の作り手たちは、本当にブルーハーツが好きなのかなって思ってしまったところが引っかかるんだよ。
みんな、ブルハのレコード、擦り切れるほど聴いてきたのかな?(いや、自分、もうアナログ・レコード世代じゃないんで、って人はゴメンナサイ( ̄д ̄).......)

最もブルーハーツ的だと感じたのは「少年の詩」、
自分が一番沁みたのは「1001のバイオリン」、
悔しいけど嫌いになれないのは「ラブレター」、
面白くないこともないけど芝居臭さが気になったのは「ハンマー」、
作品のクオリティ云々言う前に、まったくブルハ的ではない「情熱の薔薇」、
申し訳ないけど「ブレードランナー」観てのぼせた高校生が考えたような
「人にやさしく」(一番嫌い。ゴメン<m(__)m> この一本が一番この映画の雰囲気をかき乱してる)。

いちブルーハーツ・ファンとして、けっして満足できるような映画ではなかったです、残念ながら。
法月

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