JIZE

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのJIZEのレビュー・感想・評価

3.0
肉体を失った男の死の先の壮絶な物語。おもに自然光の澄み切る恍惚とした空気感や死んでもシーツ姿の無機質な幽霊(魂)として夢遊病的にウロウロ妻を見守り続けるスピリチュアルな側面が画面を包み込んでいる。一種の死を迎えた人間が再び肉体が滅びても未練のある魂が永遠にそこで生き続けるイフの美談ストーリーはあってないような代物だろう。

主演ルーニー・マーラ演じる妻の悲しみに暮れ夫を失った悩ましい表情が作品の陰要素ならば時を超えてさまようゴーストの存在が輝かしい光を象徴する普通なら対比が逆を走ってるような不思議な感覚でした。もし自分が明日消えれば悲しくなる人間は誰かいるのか…自分の身に重ねても残された側の立場を考えるなり単純なようで人間が生きる事への永遠なる讃美を高らかに謳い上げているのではないか。
JIZE

JIZE