郊外の一軒家に住むCとMの夫妻は平和に暮らしていたのだが、ある日交通事故でCが死んでしまう。霊安室で横たわるCはシーツをかぶったまま起き上がってお化けとして現世に留まり、静かにMのそばに寄り添う。やがてMは前を向いて新しい生活を始めるためにこの家を出るが、Cはただただそこに留まり続ける…。な話
このポスタービジュアルが気になり過ぎて見てみたら、思ってる以上に壮大かつ切ない話だった…。↑このあらすじ以上のことは起こらないんじゃね？て思ってたんだけど、まさかここまで深いテーマに踏み込んで展開するとは思わなくて中盤以降はなかなか目を離すことが出来ずにいました。死んだ人はその時点で時間は止まり、残された人は進み続けるという当たり前のことをこんなアプローチで描かれると胸がキリキリと締め付けられる思い…であります
最愛のCを失ったMの悲しみを表現するのがめちゃくちゃ挑戦的で、中でも最高潮だったのが「定点カメラで無言でパイ完食5分ノーカット」。これすごくないですか？ただひたすらにパイをもぐ…もぐ…。それを静かに眺めるお化け。もぐもぐ…🥧ジーッ👻もぐもぐ🥧ジーッ👻…。こんなん見たことない！余りにもすごくて眠くなっちゃいました。すみません。他にも序盤は無限とも言えるほどの無言の長回しシーンが続いて実際割とつらいけど、それと比較にならないほど果てしない時間を過ごしたCに少しでも感情移入できる重要な演出だと思ってます。いやむしろお見事…好き嫌いは別れそうであるけどね
お化けのビジュアルはどんどん可愛く見えてくるし、Mことルーニー・マーラさんはマジで整った美しいご尊顔であらせられ、キャスティングも実に良いです。終わり方もいろいろ推測が楽しめるかんじだし、気になったら是非！
