ジョジー

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのジョジーのレビュー・感想・評価

3.9
とても静かで、とても不思議な映画でした。事故でこの世を去った男が幽霊となって、最愛の妻を見守る。その姿は、目の辺りだけ穴の開いた白いシーツをすっぽり被っているんだけど、誰にも姿は見えなくて(見えてる人もいたかな?)
上映時間92分で、ほとんどがシーツ姿の幽霊だったケイシー・アフレック。だけど、何故かスクリーンを通して彼の悲哀が感じられ、目が離せなくなりました。
ほぼ台詞がなく、途中から登場シーンも少なかったルーニー・マーラ。彼女はその表情や佇まい、そして仕草だけで気持ちを察することができたな。
話題になっていたワンカット長回しは、私は心穏やかに観入ってしまったんだけど、淡々とした映像だから、もしかしたら耐えられない人もいるかも?
ただ見守るだけなのかなぁと想像してたけど、巡る時間を止めることはできず、彼にとっては心残りと虚しさだけが残ったはずで…。
一体どれくらいの時が流れたのか、終盤は時間と空間を超えたファンタジーで、何がどうなったのかよく分からなかったんですが、きっと救われたんだろうと。後からじわっと胸にくる作品。

画面が正方形なのは、幽霊視点だったからなのかって今頃気づきました^^;
ケイシー・アフレックは色々ありましたが、いい俳優さんですね。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の彼が今のところ一番かな。ルーニー・マーラは本当に可愛らしい。今作でもあまり笑顔はないけど、ちょっと影がある役が似合うのかも?
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