三畳

預言者の三畳のレビュー・感想・評価

預言者(2014年製作の映画)
4.0
すごい!絵が動いてるー!

失語症でいたずらっ子の少女アルミトラと、
その母が勤めてる刑務所に軟禁されてた、詩人ムスタファ。

ムスタファが釈放される日のストーリーを軸に、街中で彼の話す詩というかありがたいお説法の(大地に感謝しよう、とか、愛とは何か、とか)ショートムービーが挿入されてる。

その詩に乗せた作中作が朗読だったりミュージカル風だったり、動く絵も色鉛筆だったり油絵だったり、それぞれ違う監督が担当してて、中にはソングオブザシーのトムムーアも!一目でわかる!
オリーブの話のアニメパートは何て人が作ったんだろう。エンドロール頑張って追ったけど分からなかった。他にも気になるアニメがいくつか。

詩も抽象的だけど、確かにそうだよねっていうような、よく分かることばかり。なにか中東の宗教の教えか哲学なのかと思ってたら、ハリールジブラーンという詩人の作品なんだあ。

もちろん詩以外のメインパートも生き生きしてて、まず背景絵が超きれい。この日当たり!異国感。

アニメらしい子供向けアニメを求めて観てしまうと、ちょっと退屈に感じるか、受け止めきれないくらいどっしりした内容の、絵画鑑賞や読書のような後味。でも色んな画風で短編集っぽくさくさく進むから重すぎない。

音楽にレバノン出身のベティブルーのガブリエルヤレドも参加してる。
三畳

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