水のまち

夜明け告げるルーのうたの水のまちのレビュー・感想・評価

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
4.3
久しぶりに、ステージを観て泣いた。

カイの陰った心に一瞬光がさした時、日影から日向へと移りゆく天使のような遊歩ちゃんに即心掴まれて。
全編にわたり、内にも外にも陰と陽との関係が重なる様に丁寧に轢かれているのが素晴らしい。

MADにグルグルなヤバいバンドはいっぱい見てきたけど、PUREにグルグルなヤバいバンド(練習場所ヤバすぎ、三人の立ち位置も、)は初めてかも、と大興奮。地獄の黙示録までやっちゃって、もう楽しくて楽しくて。

なのに急に転機、天気晴れ。遊歩ちゃんはそんな子ちゃうやろ!とだけ言って、この映画を嫌いになりそうでしたが、救われました歌声に。歌うという行為は、本来愛する人に向けたものであったとあらためて教えてくれる最高の歌声に涙。
そしてアンサーソングの“夜明け告げるルーのうた”が、とても切なく胸がしめつけられる。でもその切なさが夢や希望に変わったとき、少し大人になれた気がした。

と、もう大人ですけど私も何度か一人でステージに立って歌ったことがあるので、なんかよく響いた。俺、自分の事しか考えてなかった。から売れませんでしたけど、もちろん後悔もしてないし、まだまだ航海の途中。なんてね。
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