なつこ

夜明け告げるルーのうたのなつこのレビュー・感想・評価

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
4.0
良い意味でリアリティを排除した映像的演出と、子供にもわかるファンタジーでありながら、色々なリアルを包み込んでる物語が、とてもバランス良く展開される。

やたらと実写に近付けようとするアニメが多い中、アニメにしか出来ない楽しくてワクワクする表現を沢山見せてくれる素敵な作品です。

常に自分の殻に籠っていたカイが、ルーとの出会いで人と関わるようになり、今まで考えなかった事を考え、感じ、少しだけ前に進む物語。
主役はカイだけど、ルーが本当に可愛くて!彼女が傷付かないようにと祈りながら観ていました。
燃えながらもルーを包むパパの愛も素敵!

人魚のピュアさが描かれることで、人間の偏見や傲慢さ身勝手さが見えてくる。
都合が悪くなると、すべては他人のせい、果ては人魚のせい。
自分を捨てた人間を助けるワンコとか、もう泣ける…本当に犬猫を捨てる人間はあとを絶たないよね…。

って、つらつらと書きましたが、そんな面倒な事は考えず、ピュアな気持ちで湯浅ワールドを楽しんで下さい!
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