にっきー

ワイルドライフのにっきーのレビュー・感想・評価

ワイルドライフ(2018年製作の映画)
5.0
時代設定やワンピースや、結構すきなギレンホールの出演作ということで何ヶ月もずっと狙ってた今作

いやーーこういうのとてもすき笑
日常を切り取ったおとなしい空気の中に詰まりに詰まったそれぞれの感情が痛いほどスクリーンから溢れてくる。

可愛くてでもたぶん大人になりきれなかったジャネットが、だんだんと荒んでしまうのがつらい。彼女は彼女なりに母親としてすごく頑張っていたけど、切れてしまった糸はほつれていくばっかりで、それを間近で見てたジョーがひたすらにいい子なのがやるせない。

初雪が降ってかけていくジョーの後ろ姿が純粋さそのもので。
環境や気持ちの変化でどんどんこじれてしまう、複雑すぎる大人の世界とあまりにも対照的で、いつから人は“大人”になってしまうんだろう、って。

でもその答えまでもが見えてしまって、伏線張ってる時点で薄々気づいたけど、ラストは泣かずにいられなかった。

しかしキャリーマリガンの服がかわいすぎ。家具や服に優しい青や水色が使われてるのがまたよい。
そして安定のギレンホールは思ったより引っ込んでたけど、彼の目や声音は感情の爆発で、少しの登場場面だけでも存在感が圧倒的で、やっぱりすごい俳優だなあ。
にっきー

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