天パーマン

ワイルドライフの天パーマンのレビュー・感想・評価

ワイルドライフ(2018年製作の映画)
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ギスギスした父と母に揉まれる息子を描いたヒューマンドラマ。母の方が本当に最低な親で息子に心から同情した。今まで観た作品の中でこんなにキャラクターに感情移入したのは初めてだ。父もおかしい所はあるが許容範囲内だと思う。母が目移りした男も最低だ。もう一度言うがこの作品はとにかく息子が可哀想だった。

息子の写真のアルバイトは何か重要な事のように感じた。ただのストーリーの脚色にしては存在感のあるアルバイトだと。
アルバイト先のおじさんが言った「写真は善いことを記録するためにある」という言葉、私は写真が好きだがその通りだと思う。写真にはその「瞬間」を切り取ることができる。写真を見ると出来事を思い出せる。そんな力がある。写真屋はそんな人々の幸せの手伝いをできる。素敵な仕事だ。
ラストシーンで息子の写真のアルバイトが絡んできた時はやはり重要だったかと思った。なるほどと感心しとても感慨深く涙が出た。

最近観た映画だとマリッジストーリーと比べられる。あの作品ほど家族の崩壊は描いていないが崩壊の理由はこちらの作品の方がえげつない。

前回観た作品と同じくジェイク・ギレンホールが出演しているがこの作品も合わせてもう彼のファンだ。とても素晴らしい演技力と言葉にせずとも伝わってくる貫禄だろうか。素晴らしい俳優だ。
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