きゃん

泥棒役者のきゃんのレビュー・感想・評価

泥棒役者(2017年製作の映画)
3.5
元泥棒がひょんなことから再び泥棒に手を染めなくてはならなくなり、忍び込んだ豪邸の中で奮闘するコメディー。個性的なキャラたちによる会話劇が繰り広げられていて展開が面白く終始笑って見てた。

金庫破りの名人の泥棒だった過去がある溶接工員の青年・はじめは、今は足を洗い、真面目に働きながら、優しい恋人と幸せな日々を送っていた。そんなはじめの前に、昔の泥棒仲間の則夫が現れ、恋人に過去をバラすと脅されて渋々盗みを手伝うことに。豪邸に忍び込んだ2人だったが、はじめはそこで、家主の絵本作家の前園や女性編集者、セールスマンなどから、編集者や絵本作家、屋敷の主人など、別人に間違えられてしまう。その場限りの嘘で各人物に成りきりながら、それらしく振舞ってごまかすはじめだったが…

舞台が元となっているということもあり、物語のほとんどが絵本作家の家の中だけで展開する。主人公が騙し騙しで色んな人になりきっているのでどんどんカオスな状態になっていき、ちゃんとまとまるのか心配になった。物語が進むにつれて様々な伏線を、次々と回収されていく展開に思わずなるほどっとなってしまう。脚本も面白いし、俳優陣たちのセリフの掛け合いもテンポが良く面白かった。丸山くんがはまり役だった。

高畑充希ちゃんの使い方が絶妙すぎてた。出演時間自体は少ないんだけど、ポイントポイントに出てきて最後にはグーッと引きつけられる。素晴らしい。かわいらしい理想的な彼女で見習いたいと思った。

笑いと温かさに包まれた作品。
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