8さん

泥棒役者の8さんのレビュー・感想・評価

泥棒役者(2017年製作の映画)
3.6
元泥棒が盗みで入った豪邸で起こった騒動を描いたコメディ作品。

小さな町工場でまじめに働いている大貫はじめは、気立てがよくて優しい恋人の藤岡美沙と、ささやかながらも幸せな同棲生活を送っていた。迎えた美沙の誕生日、久しぶりに出かけようと待ち合わせていたところ、はじめの前に思いもよらない人物が現れる。かつて、泥棒稼業に手を貸して、共に盗みを働いていた畠山則男だった。出所したばかりで働き口がなく、再び盗みを計画した則男は、鍵開けの名人だったはじめを仲間に引き入れる機会を伺っていたのだ。即座に断るはじめだったが「美沙に泥棒だった過去をバラす」と脅され、泣く泣くとある豪邸に忍び込むことになったのだが…


『ダマせる?バレる?』


これなかなか面白かったですね。個性的なキャストに物語の設定など公開前から気になっていた作品です。勘違いが勘違いを生む勘違いの連鎖に、そこまでこじらせて大丈夫なの?と心配してしまいましたが、ズレから軌道修正した後の伏線回収は、無理なこじ付けなど感じられず自然と頷ける展開でした。キャラクター自体が普通じゃない人も居たので、多少の不自然さは拭えませんが。個々が抱える悩みや傷、それを表現する演者の表現力と物語の脚色など、とても上手くもう1度観てみたいと思える内容でした。
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