みんと

羅生門のみんとのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
3.8
恥ずかしながら黒澤作品は『七人の侍』を観たっきり。台詞の聞き取り辛さにその後すっかり手が出ず今に至る…笑

え?!字幕あり?!いつから?!
ならば観てみようという事でチョイス。

モノクロを最大限に活かした羅生門での雨のシーンはもとより、木立の影使いとか暑さを存分に感じるもやっとした空気感や汗、何より背後からのカメラワークなんてゾクッとする程素晴らしかった。

また、人間の醜さや都合の良さと言った深層心理を見事に炙り出し更にはあのラストに持って行く、構成の上手さも勿論 感じるところで。

ただ、正直 期待したほどハマり切れなかった。何より三船敏郎の魅力をさほど感じなかったのは残念ポイント。演技に若干の行き過ぎを感じてしまった。

ともあれ、実は一番の見所は京マチ子の圧巻の演技力!なのかなあ…
引くほどの迫力の演技が強烈に記憶に刻まれた。
みんと

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