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羅生門のtatsuのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
3.7
クライテリオン版の北米Blu-rayをAmazonにて購入して鑑賞。

昭和の古い映画のリマスターが、日本版Blu-rayよりきれいと噂のクライテリオン版。以前、修羅雪姫をクライテリオン版で購入して鑑賞した際、40年以上前とは思えない映像美に驚かされました。

今作についても、東宝版と見比べたわけではありませんが、70年前の映画とは思えないリマスター映像で、かなり驚かされました。ただ、音声はさすがに古い映画ですので、プロジェクターやTV鑑賞ですと、聞き取りづらい部分がありますので、ヘッドホンでの鑑賞を推奨します。

さて内容ですが、人間って都合がいいように過去の出来事を変換してしまう事がよくあると思うのですが、そういった人間のおろかさやみっともなさが見事に描かれた作品だと思います。しかも1時間半以内というこのコンパクトな尺の中にキュッと詰まっているのが、本当に今見ても十分楽しめる内容になってました。

特に印象的だったのが、ある証言者による最後の展開で三船敏郎演じる多襄丸と、森雅之演じる金沢との一騎打ちの、なんともまーみっともない事。

でも、映画でよくみる一騎打ちってかっこいいけど、実際に命がかかってたらこうなるよな、と妙に納得もさせられました。効果音もチャキンチャキン鳴らず、逆にリアリティを感じました。
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