パピワン

羅生門のパピワンのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.0
「あなたが死ぬか、夫が死ぬか2人の男のうち、どちらか1人死んで!!」
「2人の男に恥を見せるのは、死ぬより…死ぬより辛い…」
「手前勝手でねぇ奴は、生きていける世の中じゃねえ!!」
我ら夫婦( ゚д゚)( ゚д゚)ぇぇ…⁇

悪鬼羅刹が蔓延るこの地獄変、残業、上司のお小言、クレーム、急な納期の変更、まさにこの世こそ地獄なり…

やあ、こんばんは。
月末の凄まじい忙しさに心身共にやられ、アンダーシャツには、この季節にも関わらず、汗をかきすぎて塩が滲み出す始末…
そんな疲れた身体でも見やすい88分映画。
中学だか、高校だかの教科書にも載っていた「羅生門」。
監督は世界のクロサワ!黒澤明監督!

1つの遺体をめぐり、証言者が現れるも、証言者共は三者三様、どれもこれも言い分が違う様子…
現世こそ魑魅魍魎跋扈する地獄変て映画!!

それではあらすじ!!!
時代は平安、荒れに荒れた京の都。
大雨が降る中、羅生門にて旅法師と焚き木売りが頭を悩ませながらウーン、ウーンと雨やどりをしている。
そこに雨やどり目的で下人の男が追加参上!

大の男2人がウンウンと頭を悩ませているので、下人の男が興味を持ち話を聞いてみることに…
すると男2人は語り出す。
自分達はある事件の参考人として出頭したのだが、そこで奇妙な話を見聞きしたのだと。

羅生門で雨宿りする3日前!
焚き木売りは川に流れ着いた遺体、武士の金沢武弘の死体を発見。
その死体を検非違使に届けでる。
旅法師は、生前の金沢の道中に出会っており、金沢は妻の真砂とともに行動していたと証言をし、裁判に呼ばれる。
そこで傍観者として焚き木売りと旅法師が奇妙な経験をすることに!!

舞台は裁判!!
まずは、盗賊の多襄丸(たじょうまる)三船敏郎の証言。
顔はカッチョ良いが、姿、言動、行動、全てがチンピラ蛮族ムーブの世紀末スタイル!

その次に武士の妻、真砂の証言。
事件に巻き込まれてしまい、とてもかわいそうな悲劇のヒロイン…
と思いきや、腹に一物、背に荷物…
女の涙は銃より強いと、俺は峰不二子から学んで知っている。

そして最後にとんでも証言者!!
事件の被害者、殺害された武士本人金沢による証言!!
刃牙もびっくりなイタコの口寄せにより、金沢の霊本人が証言という衝撃の展開!

が!!!どいつもこいつも!!
自分が良く思われるような、都合の良いことばかりを言い、真相がイマイチハッキリと見えてこない…

果たして、事件の真相は!?
本当にこの世は悪鬼羅刹、魑魅魍魎だらけの世の中なのか!!?

てなーーーお話し!!
やーーー!!!面白かった!!
教科書で読んだのとは全然違うが、良い話だったぜ!!
パンドラの箱とおなじく、この世のあらゆる悪、災い、病気に不幸が散らばったが、最後に残ったのは「希望」だった!

みたいなお話しだったな!
この映画の与えた影響は偉大で、海外では羅生門効果なる言葉もあるらしいぜ!!
月曜から金曜という地獄があるからこそ、土曜、日曜のハッピーデイがなお一層光り輝くというもの!!!
明日、金曜日!!気張っていくかあ!!!

書いていて思ったが、そんな希望を奪い取る「休日出勤」を考えたやつは、この世の全ての苦しみを与える極刑に処しても許されるな…
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