トッシー

羅生門のトッシーのレビュー・感想・評価

羅生門(1950年製作の映画)
4.0
一つの死体、
武士と その妻と 盗賊。
四つの証言、四つの嘘。
暴き出されるのは、
藪の中の真実か? 人間の醜さか?

世界の黒澤明!70年前の傑作 初鑑賞!

黒澤明は『赤ひげ』だけ観てました。
ちょっと、自分には合わないかなあと
思ってたんですが、これは面白かった。

ミステリーの要素もあり
何が真実か?先がグイグイ気になる…

何より完璧主義と言われた
黒澤明の演出の数々に見とれます。

オープニング、豪雨の中の羅生門の
カットなんかね、ため息出るほど
カッコええんですよ。

雨の当たり方とか、水の流れ方まで
計算してこだわったんじゃないか?
って思えるくらい完璧感がある。

あれ、羅生門、造ったんですよね。
細部にもメチャクチャこだわってそう。

そして『赤ひげ』でも思ったけど
鬼気迫る俳優陣の演技ね…

特に三船敏郎、森雅之、京マチ子、
それと本間文子!
もう鬼気迫るが過ぎて怖いよ!
本当に怖い!ホラーですよ!

もちろん俳優自身の役作りも
凄かったんだろうけど、
黒澤明の鬼神のごとき演技指導が
あったんでしょうね…

本間文子のシーンは文字通りの
ホラーなんで、怖いものが観たい人にも
お薦めでございます。
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