おもしろさでゾクゾクしそうだったけれど、詩を理解できなくて少し退屈した。
孤高の詩人エミリー・ディキンスンの物語。
神に救いを求めることもなく、男優位の社会に抗い、辛口の本音をストレートにぶちまける。彼女は一級の変人だ。これでもか、これでもかと繰り返される変人ぶりに何かを感じられる人にはたまらなくおもしろい映画だと思う。
彼女の変人ぶりはブレない。最初から最後まで変わらない形で話の中心に固定され、その周りで物語が回っていく感じがした。
そんな状態で彼女は詩を書く。映画のチラシには「世界に向けて書いた手紙」と表現されていた。「返事は一度も来なかった」とも。
詩に心得がある人なら、この詩の中に彼女の変化を読み取るのではないか。変わらないように見える彼女との対比におもしろさを感じるのではないか。残念ながら素養が無い僕には分からなかったので全くの想像なのだが。